ジクアホソル(ジクアス)の特徴、使い方や注意点、作用機序や指導のポイントについて

外用薬

ドライアイの治療薬であるジクアホソル(ジクアス®)について解説していきます。

まずは簡単にドライアイに関しておさらいしてから、基本的な情報、特徴、注意点や指導のポイントについてお話していきます。

ドライアイとは

涙が不安定となり、目の乾き、疲れを感じるようになり、目の表面に傷がついてしまう病気です。よく、症状がない時は点眼しなくていい?と聞かれますが、ドライアイは病気であり、体質なので治るものではなく薬剤は継続していくものです。

ドライアイには涙液減少型と、蒸発亢進型の2種類のタイプがあります。涙の量が少なくなるか、安定性の低下により蒸発しやすくなっているわけです。

目が見えにくい、ゴロゴロする、涙がでる、目やにが出る、充血、光をまぶしく感じるなどの症状もあります。

服薬指導をしていると、「涙はでるんだよ。でもドライアイなんだって」と少し疑問をもたれる方もいらっしゃいます。ドライアイという病名からのイメージとは関係ないような症状もあり、患者によって症状の訴え方は本当に様々です。

症状が出ている時にのみお薬を使用されている方もいますが、ドライアイは慢性の病気なため、治療の継続が大切です。
そんなドライアイの治療薬の一つであるジクアホソル(ジクアス®)は涙の量を増加させ、質を改善することで不安定な涙を安定化させるお薬です。

ジクアホソル(ジクアス®)基本情報

一般名:ジクアホソルナトリウム
商品名:ジクアス
英語表記(洋名):Diquafosol sodium
効能・効果:
用法:1日6回
用量:1回1滴
他の点眼薬との間隔:5分以上あける

作用機序

涙の成分であるムチンや水分の分泌を促進し、涙の量を増加させ、質を改善する。それに伴って角膜や結膜上皮の傷を改善させる。

定常状態 効果発現時期 評価時期

離脱症状はあるか?

主な副作用と対応

刺激感(しみる感じ、痛み)、目やに、充血、かゆみ、不快感、異物感など
いずれも症状が続く場合や辛い場合は相談しましょう。
しばらくして症状がおさまる場合はいいですが、充血、まぶたが腫れるなどの症状が持続する場合は中止したうえで相談が無難でしょう。

禁忌疾患など

特にありませんが、ジクアホソルナトリウムに過敏症がある場合はもちろん禁忌です。

点眼時の注意点・指導のポイント

・1日6回点眼 1回1滴
・ライフスタイルに合わせて2~3時間ごとに点眼
・点眼後は薬剤が鼻や口に流れるのを抑えるために1~5分程度まぶたを閉じて目頭付近を軽く押さえる。ちなみに5分は長すぎるので、1分程度と説明してます。術後は傷口にふれるといけないのでまぶたを閉じるだけにしましょう。
・目のまわりについたお薬はぬらしたティッシュなどでふき取る
・点眼忘れた場合は気づいたときに1滴(1回分)使用する。次の点眼時間が近い時は点眼せずに次の点眼時に1回分点眼でよい。忘れたとしても続けることが大切。
・他の点眼薬と併用する場合は5分以上の間隔をあけること。
・ヒアルロン酸Na点眼液との併用時の順番はジクアス→ヒアルロン酸ナトリウム点眼液(アイケア、ヒアレイン)

容器にみられることがある白い物について

使用中に容器の先端部の周辺やキャップに白い結晶が見られることがあるが、薬剤の性質上のものです。品質には問題なし。清潔なティッシュなどでふき取りましょう。

 

以上がジクアホソル(ジクアス®)についてでした。最後までお読みいただきありがとうございます。
いろいろな注意点はありますが、重要なのは正しい使用法での継続です。この記事がその一助となれば幸いです。

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