花粉症の飲み薬はいろいろありますが、車の運転注意の記載のあるお薬も多く存在しています。
花粉症のお薬を運転注意の記載で分けると、
①車の運転注意の記載のないもの
②車の運転操作に注意するもの
③車の運転操作させないように注意するもの
これら3種類に分けることができます。
つまり、「車を運転しても問題ないもの」、「車の運転は不可能じゃないけど注意するもの」、「車の運転は不可」なものに分けることができます。お薬の添付文書(法律に基づき作成されている文書)には
「自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。」
との記載があるので、車の運転だけではなく、事故に関わるような作業をする方はお薬の選択に注意が必要となります。
ここでは、花粉症のお薬をそれぞれの分類に分けてまとめました。
お薬の名前は、「成分名(製品名)」となっています。ジェネリック医薬品は成分名が製品名にはいっていますので、正確な商品名は省略しています。
①車の運転注意の記載のないもの(運転問題なし)
まず、点眼薬、点鼻薬に記載はありません。
飲み薬には抗ヒスタミン薬、ケミカルメディエーター遊離抑制薬、抗ロイコトリエン薬、トロンボキサンA2阻害薬、Th2サイトカイン阻害薬の分類があり、抗ヒスタミン薬以外のお薬にも記載はありません。つまり抗ヒスタミン薬は注意が必要ということになります。
ケミカルメディエーター遊離抑制薬
イブジラスト(ケタス)
トラニラスト(リザベン)
ペミロラストカリウム(アレギサール、ペミラストン)
抗ロイコトリエン薬
プランルカスト水和物(オノン)
モンテルカストナトリウム(キプレス、シングレア)
トロンボキサンA2阻害薬
ラマトロパン(バイナス)
Th2サイトカイン阻害薬
スプラタストトシル酸塩(アイピーディ)
抗ヒスタミン薬(配合剤含む)で運転注意の記載のないもの
デスロラタジン(デザレックス)
ビラスチン(ビラノア)
フェキソフェナジン塩酸塩(アレグラ)
プソフェキ(ディレグラ)←フェキソフェナジン塩酸塩と塩酸プソイドエフェドリンの配合剤
ロラタジン(クラリチン)
②車の運転操作に注意するもの(注意して運転可能)
すべて抗ヒスタミン薬の第2世代と言われるもので飲薬です。下に示した薬剤は車の運転等は可能ですが、眠気などの症状がある場合は避けましょう。
抗ヒスタミン薬
エバスチン(エバステル)
エピナスチン塩酸塩(アレジオン)
ベポタスチンベシル酸塩(タリオン)
③車の運転操作させないよう注意するもの
これに分類されるものは、下に示しています。車の運転など、事故につながるような機械操作などをされているかたは服用しないようにしましょう。
抗ヒスタミン薬
レボセチリジン塩酸塩(ザイザル)
セチリジン塩酸塩(ジルテック)
オロパタジン塩酸塩(アレロック)
メキタジン(ゼスラン、ニポラジン)
オキサトミド
アゼラスチン塩酸塩 (アゼプチン)
ケトチフェンフマル酸塩 (ザジテン)
ルパタジン (ルパフィン)
エメダスチンフマル酸塩(アレサガ、レミカット)
花粉症のお薬と車の運転については以上です。
まとめ
「①車の運転注意の記載のないもの」に入っているお薬の場合は問題なく運転できる。
「②車の運転操作に注意するもの」に入っているお薬の場合は注意しながら運転できるが、眠気などの症状ある場合は運転は避ける。
「③車の運転操作させないように注意するもの」に入っている薬剤の場合は運転はしない。